序章:気づかない支配

現代社会において、私たちは何者かに「支配されている」と感じることは少ない。
だが、その感覚の“なさ”こそが最大の支配である。
「おかしい」と思った瞬間に始まる問い。それを押し殺してきた積み重ねこそが、思考の檻を形成している。
学校という最初の枠
「みんなと同じようにしなさい」
「答えは一つ。間違ってはいけない」
日本の義務教育で最初に刷り込まれるのは“集団に従うことの安心”と“正解以外は誤り”という構造だ。
これは自由ではなく、“最も初期の従属”である。
メディアと「正常」の洗脳
日々流れるニュース、ドラマ、バラエティ。
そこで描かれるのは「大多数が信じるべき価値観」だ。
・成功とはお金を稼ぐこと
・正義とはルールを守ること
・異端は変人であり、危険である
これらはどれも、「支配構造に適応させるためのテンプレート」でしかない。
支配されていると気づいた瞬間
ある日、ふと疑問が浮かぶ。
「なぜ、みんな同じ方向を見ているのか?」
「なぜ、正しいと言われたものが、心には響かないのか?」
この問いは危険だ。なぜなら、支配から抜け出す“最初の一歩”だからだ。
その瞬間から、あなたは「外部者」として扱われる。
自ら選ぶ“思考”という抵抗
だが、ここから先こそが本当の“自由”の始まりだ。
思考すること、疑うこと、問うこと。それは単なる哲学ではなく、
支配構造から自分を取り戻すための武器となる。
終わりに:これからの連載について
この連載では、以下のような構造を順に解体していく。
- 教育による従属構造
- 情報による思考誘導
- 法制度と国家という幻想
- 善悪の定義と道徳のすり替え
- そして、自ら構造を作り出す方法
目指すのは“誰かにとって都合の良い存在”をやめることだ。
あなたが考える限り、あなたはまだ自由である。
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