序章:誰がこのゲームを作ったのか?
日々の生活の中で、私たちは「お金を稼ぐこと」「資産を増やすこと」が当然のように語られる社会に生きている。
しかしその背後には、国家と企業が共同で設計した“終わらないマネーゲーム”がある。
私たちは気づかぬうちにプレイヤーにされている。
しかも、ルールを作ったのは私たちではない。
第1章:税金と保険で回収される構造
給料を受け取った瞬間から、国家によるマネーゲームは始まる。
- 所得税・住民税・年金・健康保険…
- 消費税・自動車税・酒税・たばこ税…
- 相続税・固定資産税・贈与税…
お金を“使う”たびに国家に“支払う”仕組みが張り巡らされている。
これは単なる財源確保ではなく、国民を金の流れに縛りつける支配装置だ。
第2章:投資を煽る政府とメディア
一方で政府は、「貯金ではなく投資を」「NISAやiDeCoを活用せよ」と呼びかける。
だがそれは本当に“国民のため”なのか?
- 年金制度の崩壊を前提に「自助努力」を強調
- 株式市場への資金流入を促進(政府と企業に都合がいい)
- リスク商品に無知な個人を巻き込む
この構図の本質は、国民のお金を“資本のテーブル”に乗せさせる仕組みである。
第3章:金融教育という名の“洗脳”
近年は「子どもにも金融教育を」との声が高まっている。
しかし、その中身は実に偏っている。
- 投資は早く始めるほど有利
- お金を働かせて増やす
- 老後に向けて資産形成が重要
一見もっともらしいが、これは資本主義を肯定する思想教育に他ならない。
「お金を増やさなければ不幸になる」という恐怖がベースにある。
第4章:ゲームの設計者は誰か?
このマネーゲームの設計者は誰か?
それは国家であり、財務省であり、金融機関であり、巨大企業である。
- ゲームのルールを作る者
- 勝つ確率を操作できる者
- 情報と資金とメディアを握る者
そして国民は「プレイヤー」としてステージに立たされ、負けるリスクを一手に背負わされる。
参加しなければ「老後破綻」、参加すれば「損失リスク」──どちらに転んでも、得をするのは運営側だ。
第5章:降りるという選択肢を持て
重要なのは、「ゲームから降りる」という視点を持つこと。
それは、資本主義を完全否定することではない。
- 資本のルールに“依存しない構造”を作る
- 所得ではなく“自給と価値提供”を重視する
- 最小限の経済活動で最大限の自由を確保する
つまり、“金に使われる側”から“構造を作る側”へと移行することである。
結語:知らぬ間に巻き込まれているのが、最も危険だ
マネーゲームに巻き込まれているという自覚がないことこそが、最大のリスクである。
気づいた者だけが、別の構造を持つ自由を得る。
ルールを知らずに参加するゲームに、勝者はいない。
勝つのではなく、“降りて設計し直す”ことこそが生き残る戦略だ。
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